Buyer's Voice | 買い付けこぼれ話
お店に並ぶ商品を見つけてくる“バイヤー”というお仕事があります。
どんな業界でも(もちろんどんなお仕事でも)そうですが、並々ならぬ苦労とちょっとした楽しさがあります。
ここでは買い付けの時のエピソードなんかをご紹介します。
- ※このコーナーで記載されております入荷関連情報は掲載時のものとなり、継続性はございません
No.1789:正確に答えください
日本リテイリングセンターの渥美俊一先生との個人面談も鮮烈な思い出です。
薄暗い空間に先生のデスクがあり、デスクライトが輝いています。先生に、「お父さんはおいくつですか。」と尋ねられました。
「父は元気です。」と答えました。先生から、「正確に答えてください。尋ねているのは年齢です。」と厳しく言われました。それ以来、質問には正確に答えるという意識が生まれました。
個人面談での、私の質問です。「現在10店舗を運営していますが、売場面積がバラバラです。商品構成の標準化は、どうしたら良いでしょうか?」
先生の指導は、売場面積最小の店舗で、あるべき商品構成を目指しなさい。そして、それを他の店にそのまま展開する。他の店の余剰の売場をどうするかは、次の課題です。
当時、自分のやっていた事は、売場面積の広い店を基準に考え、その売れ筋を売場面積の狭い店に展開するという事でした。
まるで逆のことをやっていたんですね。
先生の教室での講義は、冗談が良くでてくる楽しい雰囲気もありましたが、個人面談では、シリアスで、ショックの連続でした。